アールグレイという紅茶はない!
ダージリンと並んで有名なのではないでしょうか、アールグレイ。『茶葉の名前は分からないけど、これだけは知ってる』っていう人も多いと思います。
しかし、アールグレイどういったものなのか、少々誤解がありそうな紅茶でもあるので紹介していきたいと思います。
ん? 今アールグレイを『紅茶』って言った? 記事タイトルと矛盾してる! やっべぇ! ばれた!
というわけで真タイトルです。
アールグレイという銘柄(産地)はない!
こっちが本筋です。アールグレイという紅茶はあります。検索してみてください、あります。
しかし銘柄となると話は違います。そう、アールグレイは茶葉の銘柄ではないのです。ではアールグレイとして売っている茶葉は何者かというと、それこそダージリンなどの一般的な銘柄の茶葉です。
銘柄とは何ぞや?
アールグレイという銘柄はない! と声高に言ってしまいましたが、『銘柄』という言葉の受け取り方によっても違ってくる気がしてきました……。
なのでここでははっきり、銘柄とは
『茶葉の産地』という風に定義します。
さて、これでお分かりいただけたでしょうか。『ダージリン』とは銘柄であり、茶葉の産地を示した名前です。他にも『アッサム』や『ウバ』などありますが、どれも産地を示しています。
アールグレイの正体は古き良き王道フレーバーティーだった!
まず、フレーバーティーとは
『茶葉へ人工的に香りを加えたもの』と覚えておいてください。
見出しにある通り、アールグレイの正体はフレーバーティーです。
つまり、アールグレイは何かしらの香りを付けた茶葉ということですね。何の匂いでしょう。酢飯の匂いでしょうか。
違います。
『ベルガモット』の香りです。この香りを付けた茶葉のことをアールグレイと呼ぶのです。
ベルガモットはイタリアが主産地の柑橘類らしいですね。私は食べたことも見たこともない果物です。
歴史ある『アールグレイ』
そんなアールグレイですが、今では数あるフレーバーティーの中でも歴史は古く、1830年代までさかのぼります。
当時のイギリス首相、チャールズ・グレイが名前の由来と言われています。
彼がアールグレイの開発に関わったとか、作り方を教わったとか諸説あるみたいですが、個人的にはもうちょっと信憑性がほしいですね……。
ですが、信憑性はともかくとして、その年代からアールグレイは生まれ、現在に至るまで愛され続けたフレーバーティーであることは事実です。
柑橘系のさわやかでどこか鋭い香り
柑橘系のフレーバーティーと聞いて、レモンティーを思い浮かべる方は少なくないでしょうが、アールグレイの香味は一味も二味も違います。
レモンティーと比べて癖の強い香りなので、人によってはあまりおいしく感じないと聞いたことがあります。香りが強く若干、芳香剤に似ているイメージでしょうか。
実は私も、アールグレイは紅茶の中でも好き好んで飲むわけではないので、ちょっと嫌な表現にしてしまいましたが、端的に言ってしまうとそんな感じでした。
柑橘類特有のさわやかな香りで、そこに甘さは無く、鼻の奥をつつかれるような香りの渋みとも言うべき匂いもします。
そういった癖があるので正直、紅茶に慣れていない方に勧められるかというと微妙です。むしろ目の前にアールグレイを購入しようか迷っている紅茶初心者さんを見つけたら止めに入りたいくらいです。
そしてアールグレイが茶葉のみを使った『純粋な紅茶』でない、フレーバーティーである事を先に知っておいてください。おいしいと感じればそれでいいですが、そうでなくてもアールグレイが舌に合わなかったというだけのことなので、その時は気を取り直して別の紅茶を試してみましょう。
なんか書いているうちにアールグレイを下げるような感じになってしまいましたが、そういう意図はございません。芳香剤とか言っておいて云々はご勘弁。
癖がある故に注意されたし、という部分を今一度強調させていただきます。
好きな人は好き、嫌いな人は嫌い、なアールグレイの紹介でした。